2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

死刑

森達也『死刑』(朝日出版社、2008年)を読んだ。毎日新聞の広告で目にしたときに、「買わなければ」と思い、そのあとたまたま本屋に行ったときに見かけたので即購入。 彼は法律家でも、死刑廃止運動をしている人でもない。でも、死刑制度に向き合い、さまざ…

「自分の国」を問いつづけて

崔善愛さんの『「自分の国」を問いつづけて:ある指紋押捺拒否の波紋』(岩波ブックレット、2000年)を読んだ。非常勤に向かう電車のなかで、その内容に夢中になる。指紋押捺というあまりに屈辱に満ちた「政策」を押し付けられて、どれほど多くの外国人が不…

死者はまた闘う

武田和夫『死者はまた闘う:永山則夫裁判の真相と死刑制度』(明石書店、2007年)。実にいい本だ。今年第一のヒット(ってまだ一月だけどね)。 「犯罪」というのは、どのように形成されているものなのか。動機と結果だけではない。そこには必ずや原因がある…

増補新版 日本死刑白書

お正月に実家に戻ったとき、前坂俊之『増補版 日本死刑白書』(三一書房、1990年)を見つけた。何気なく取り出して読む始めるとぐいぐい進む。内容に完全にひきつけられてしまった。この本は18年も前に書かれたものだが、今でも十分に対応しうる死刑廃止論を…