それでも彼を死刑にしますか

一昨日の夕方、生まれて初めてぎっくり腰を経験。歯磨きをしているときに、前かがみになった瞬間だったかな?いきなり、「ぐきっ」という感覚とともに激痛が走った。我慢できない痛みが襲う。すぐに、松江の日赤病院の救急外来へ。というわけで、この数日は…

獄窓記

忙しかった7月を終え、現実逃避したくなっているせいか、つい本を読んでしまう。研究に直接関係するものよりも、とにかく、刑事関係のもの。小さいころからの生活環境のせいか、刑事事件関係、受刑者の権利、冤罪、死刑制度(今はこれが一番の関心)、社会排…

累犯障害者

今日は午前中に大学に行って、オープンキャンパスに参加。私は11時半くらいから13時半くらいまでに仕事があるだけで、そのあとは特に用事はない。なので、帰宅。帰宅途中に自転車がパンクしたので、大学の近くにあるバイク屋さんに持って行ったところ、直し…

占領地ガザ、ほか

本当はやらないといけないことばかりあるけれど、思ったより仕事ができていない日々。暑くて疲れてる、ことも大きいかな。私は湿気が苦手だからなあ。イギリス時代がよかったー。夏も涼しかったし。湿気もあんまりないし。快適だったなあ・・・。日本の夏は…

死刑制度関係の本

またもや久しぶりのブログ。いろいろ読書はしてるんだけど、なかなかブログで紹介する時間がなくて・・・。最近は中東関係以外の本では、やはり死刑制度関係の本を読むことが多い。この一ヵ月くらいでいうと、以下の本を読んだ。益永スミコ『殺したらいかん …

レイラの終わらない戦争

この間、論文を2本を書いてたから、毎日、さまざまな文献は読んでたけど、それはまたいつか紹介することにする。それよりももっと楽に読める本をあげる。草薙厚子『レイラの終わらない戦争』(光文社、2003年)イラク関係の本やパレスチナ関係の本はたいてい…

被差別の食卓など

カンボジアから戻ってきました。そう。女性に対する暴力やDV法の調査に行ってたのです。といっても数日だけなのですが。大学の出張の関係で滞在日数がとても短くなってしまいました。プロジェクトチームのメンバーのなかには、まだ残っている人もいます。暑…

ベツレヘムの密告者

マット・ベイノン・リースの『ベツレヘムの密告者』(ランダムハウス講談社、2009年)を読んだ。この著者の初めての邦訳本。パレスチナのベツレヘムを舞台にしたミステリー。占領・被占領の物語というより、イスラエルの占領に抗するパレスチナ人の抵抗勢力…

久しぶりの日記。今後のことなど。

ああ、久しぶりに書くブログ。実は1年以上書いていない。単に忙しいからなんだけど、書かなくなると本当に書かなくなっちゃうね。忙しいからといって読書していないわけじゃない。かなりしてる。仕事上、そうせざる得ないし、読書は私の趣味だし。活字中毒。…

イラク:米軍脱走兵真実の告白

ジョシュア・キー&ローレンス・ヒル『イラク 米軍脱走兵真実の告発』(合同出版、2008年)を読んだ。これは私が今年読んだ本のなかで、最もヒットだった本の一冊だったと思う。米国で誰が軍隊に志願するのか、リクルーターの説明の嘘、イラクに派兵された米…

お父ちゃんと私

水木悦子『お父ちゃんと私−父・水木しげるとのゲゲゲな日常』(やのまん、2008年)を読んだ。最近は死刑関係の本ばかり読んでいたので、たまにはちょっと違う種類の本でも読んでみようかと思って買ったもの。 ヒット。純粋におもしろい。勤め先の生協の書籍…

アメリカで死刑をみた

今日、紹介する本は布施勇如『アメリカで死刑をみた』(現代人文社、2008年)。この本はいろんな意味で、盛り沢山の本だった。新聞記者だけあって、非常に読みやすい文章で書かれているので、結構、読み物としてすらすら読めてしまう。でも内容は考えさせる…

クロカミ

とても忙しくて本の紹介を書く暇がありませんでした。でも結構、いろんな本は読んでいたんだけどね。今日は久しぶりに、本を紹介することにしました。つい二日前に読み終わった今井恭平『クロカミ:国民死刑執行法』(現代人文社、2008年)。 この本は、国民…

久しぶり、の日記

ずっと読書日記を書いていなかった。忙しすぎて、どうにもこうにも・・・。本を読んでいなかったわけではなくて、実は結構忙しいのに、読んでた。って矛盾してるかな。 私の場合、読書は現実の忙しさからの逃避。読んでいる本がいいとは限らない。ひどい本も…

「生きる」という権利

死刑制度の廃止に対する世論が盛り上がらない理由の一つは、日本の場合は死刑に関する情報があまりにも隠されているからだと思う。執行後に名前が明かされるように政策が転換されたが、これは情報開示という意味では多少、ポジティブにとらえられなくもない…

刑場に消ゆ

今日の大阪も雪。寒いそう。 矢貫隆『刑場に消ゆ:点訳死刑囚二宮邦彦の罪と罰』(文藝春秋、2007年)を読んだ。この本を誰かが勧めてくれたわけでも、何かの本で参考文献として挙げられていたわけではない。BK1で本探しをしたときに、たまたま見つかっただ…

元刑務官が明かす 死刑のすべて

坂本敏夫『元刑務官が明かす 死刑のすべて』(文春文庫、2006年)を読んだ。最近はとにかく片っぱしから死刑関係の本を読もうとしている。死刑判決が連発していることと執行が続いていることを憂慮している。死刑制度に対して、とにかく黙っていたらあかんと…

プライド 共生への道

李実根『プライド 共生への道:私とヒロシマ』(汐文社、2006年)を読んだ。先日、イタリアとパレスチナから音楽家が来日したときに広島に連れて行った。そのときに、平和祈念館を訪問し、そこの売店で見つけた本。朝鮮人被ばく者のその後の人生を描いた本を…

狼たちの月

フリオ・リャマサーレス『狼たちの月』(ヴィレッジブックス、2007年)を読んだ。毎日新聞に書評が掲載されており、内容にひかれて即購読。同書は、スペイン市民戦争中に反フランコ側で闘った男たちに対する厳しい追跡と弾圧の姿をアストゥリアスを舞台に追…

子どもたちと話すイスラームってなに?

イスラーム文化圏研究を教えるにあたって、イスラームの簡単な概説書というか、教科書を探していた。論文用の資料ではなくて、簡単なもの。アラブ、イスラーム研究を専攻している学生さん用の講義ではなくて、リベラル・アーツの大学で担当するイスラーム文…

死刑

森達也『死刑』(朝日出版社、2008年)を読んだ。毎日新聞の広告で目にしたときに、「買わなければ」と思い、そのあとたまたま本屋に行ったときに見かけたので即購入。 彼は法律家でも、死刑廃止運動をしている人でもない。でも、死刑制度に向き合い、さまざ…

「自分の国」を問いつづけて

崔善愛さんの『「自分の国」を問いつづけて:ある指紋押捺拒否の波紋』(岩波ブックレット、2000年)を読んだ。非常勤に向かう電車のなかで、その内容に夢中になる。指紋押捺というあまりに屈辱に満ちた「政策」を押し付けられて、どれほど多くの外国人が不…

死者はまた闘う

武田和夫『死者はまた闘う:永山則夫裁判の真相と死刑制度』(明石書店、2007年)。実にいい本だ。今年第一のヒット(ってまだ一月だけどね)。 「犯罪」というのは、どのように形成されているものなのか。動機と結果だけではない。そこには必ずや原因がある…

増補新版 日本死刑白書

お正月に実家に戻ったとき、前坂俊之『増補版 日本死刑白書』(三一書房、1990年)を見つけた。何気なく取り出して読む始めるとぐいぐい進む。内容に完全にひきつけられてしまった。この本は18年も前に書かれたものだが、今でも十分に対応しうる死刑廃止論を…

風の影

カルロス・ルイス・サフォン「風の影」(集英社文庫、2006年)。なんでこの本を買ったのかなあ。スペイン内戦時のことも扱っていると小耳に挟んだからか。小説としてはそれなりにおもしろい。さすがに評判になっただけのことはある。でも・・・。なんか釈然…

イスラエル×ウクライナ紀行

佐藤康彦『イスラエル×ウクライナ紀行:東欧ユダヤ人の跡をたずねて』(彩流社、1997年)を読んだ。イスラエル関係のことを扱った本をついつい色眼鏡で読みがちで、実はこの本も、最初は「どうせシオニズム観に沿った本なんだろうなあ」と思って読み始めた。…

たんば色の覚書:私たちの日常

この一ヵ月の怒涛のような生活。なんとかスケジュールをやりきったので、ほっとしているところ。論文も書き終わったし。本を読んでいなかったわけではなかった。というか、かなりの本は読んでる。私は忙しくなると、日々の日程をこなすのにいっぱいなのに、…

イラク:わが祖国に帰る日 反体制派の証言

ちょっと前に読み終わった本に、勝又郁子『イラク:わが祖国に帰る日 反体制派の証言』(NHK出版、2003年)がある。特に紹介すべきところがある本ではないけれど、一つのものの見方としては参考になる。特にフセイン政権崩壊に至るまでの長い期間に、海外在…

ルポルタージュ 英国版 人権を守る人々

播磨信義『ルポルタージュ 英国版 人権を守る人々:英国の冤罪事件と救援運動』(法律文化社、1995年)を読んだ。少し古い情報だけど、十分、資料的価値がある。播磨さんという方のお名前を恥ずかしいことに存じていなくて、最初はジャーナリストだと思い込…

「ヒロシマ以後」の広島に生まれて

女性史の研究者である平井和子さん『「ヒロシマ以後」の広島に生まれて:女性史・「ジェンダー」…ときどき犬』(ひろしま女性学研究所、2007年)を読んだ。この本が発売されてからずっと読みたい読みたいと思っていたのだが、本が届いてからなぜか読む機会が…