移民社会フランスの危機

 あと少しでタハール・ベン・ジェルーン著「娘に語る人種差別」(青土社、2007年)を読み終わるので、宮島喬著「移民社会フランスの危機」(岩波書店、2006年)を読むことにする。昨年買ったのに、まだ読んでなかった。研究室の本棚を見て、「あれあれ、読んでなかった」ことに気がついた。もったいない。「娘に語る人種差別」、なかなかおもしろい。この本、十分、学部の一年生や二年生あたりの授業で使える!買ってよかった。たぶんこの本を読んでいた、宮島さんの本のことを思い出したんだな。明日の午後は非常勤の日で京都に行かないといけない。阪急電車の中で読み始めよう。

 授業を通して、移民・レイシズム/民族差別・難民・ジェンダーコロニアリズムの問題を伝えたい。「コロニアリズムはこんなに暴力的なんです」といったところで、学生は納得しない。なぜ暴力的なのかということを伝えることが私の仕事。判断は学生がするけれど、判断材料を示さなければ。

 日曜日にバイオリンの先生が私の家のほうの本棚を見ながら、「どうしてこういうことに興味を持つようになったんですか」と質問。純粋に関心を持っている。こういうことというのは、中東関係や人権関係の本が多いということらしい。それから20分ほど、今の政治情勢、戦争、平和教育のことなどについて話をした。一所懸命聞いてくれてた。先生の意見も聞きたいな。できれば音楽のことを絡めながら。