韓国の軍事文化とジェンダー

 昨日は結局、締め切りの原稿をずっと書いていたために読書の日にはならなかった。土曜日は連れ合いが泊まりで出かけたので、夜中に一人で"Paradise Now"というパレスチナの自爆者を扱った映画を観てしまった。前から観たくて、アマゾンで買っていたにもかかわらず、リージョン・コードの問題で観ることができないままだった。この映像を観てから、四方田犬彦の「パレスチナ・ナウ」を読んだほうがいいだろう、というのが頭にあったので、連れ合いが出かけている間に観ることにしたというわけ。そのせいもあって、結局朝まで起きていたので、翌日の眠いこと、眠いこと。原稿を書くスピードが随分落ちてしまった。
 
 映画を観たあとは、「パレスチナ・ナウ」を読みたい気持ちが少しだけなくなり、結局徐京植さんの「青春の死神:記憶のなかの20世紀絵画」(毎日新聞社、2001年)を読んでしまった。といっても読み終わったわけではなく、昨晩の夜の読書を含めてもまだ半分。

 この本は気がついたら、やはりもう一冊家にあることが分かった。では学生さんに一冊あげるとするか。出来るだけ多くの人に徐さんの本を読んでほしいと思っている。

 先日、権仁淑「韓国の軍事文化とジェンダー」(御茶の水書房、2006年)を購入した。山下英愛さんによる翻訳。韓国から帰ってきてから、私はもっと朝鮮半島のことを知りたいと思うようになった。これもじっくり読まねばならぬ。このお正月にするか、それともその前に読んでしまうか・・・。権さんは80年代に警察によって性暴力を受けたことで知られている学者であるが、私は彼女をその点だけから語ることに抵抗感があった。日本で本書が出版されたことで、彼女の研究がもう少し広まることを願っている。韓国で開かれた世界女性学会議で彼女の姿を目にしたことがある。彼女の指導教官であったシンシア・エンローの講演会で司会をされていたのだった。

 今日の朝、編集者に原稿を送ったので、少しだけ気分が楽になった。今日の午後は、再び、執筆中の本の続きを書かねばならないけれど、どこかで一休みして本を読みたいところ。