アッラーの花嫁

 ううう。結構やばそーーな本を読み始めた。ユリヤ・ユージックの「アッラーの花嫁」(WAVE出版)。自爆攻撃をしたチェチェンの女性たちの物語。内容に信憑性があるのだろうか・・・と思いながら読んでいる。今年の3月に発行された日本女性学会の学会誌に、パレスチナの女性の自爆攻撃者に関する本の書評を寄せた。女性の自爆者に関する分析を形にして論文投稿しようと考えている。すでに日本では上野千鶴子さんなども女性の自爆攻撃者のことは書いている。これらの記述を目にすると、私にはそうだよなあと思うところもあるのだけれど、受け入れられないところもある。これから、日本での文献、海外での文献をもっと探ってみることにする。

 しかしなあ、「アッラーの花嫁」を悪意を持って、あるいは好奇心から、もしくは偏見から解釈をする人も多いんだろうなあ。チェチェンのこと、私には分からないことが多い。もっとチェチェンに関する本を読んでみようっと。「アッラーの花嫁」の感想は、また今度。

 今日はこの本を読み終わったら、「柘榴のスープ」を読み始めるつもり。「サフラン・キッチン」は、なんだかとても悲しかった。ここでも再び「ワタン(故郷)」とは何か?という問いを突きつけられたような気がする。イランで起きていること、イラクで起きていること、パレスチナで起きていること。私の足元でも起きている。だから、けっして中東、アラブ・・・に特化した見方をしたくない。先日、西宮で映画の解説トークをしたときにそんな話をしたっけ。

 最近届いた本は、「渡り鳥と秋」(文芸社)、「戦争の克服」(集英社新書)。ああ、イギリスの対テロ政策に関する論文も読みたいし、目に通すべきものがいっぱい。いくら時間があっても足りない感じ。